仕事の打ち合わせまでの待ち時間、大学近くの喫茶店でコーヒーを飲んでいると、隣のテーブルで本を読んでいる学生にその学生の知り合いらしい別の学生が近づいてきて質問した。
「キムタクさん見ませんでしたか?」
聞かれた学生は「知らないよ」との返答。
どうやらその学生は「キムタクさん」と待ち合わせをしているのに、なかなか来ないみたいで、LINEも既読にならず、電話も何度かけても通じないそう。
「キムタクさん」なんて、どんなイケメンがやってくるのだろうと正直少し心待ちにしていた。
しばらくして、走ってきたのか息も絶え絶え現れた「キムタクさん」は、女性でお世辞にもイケメン・綺麗とは言えないような子だった。
その後の二人の話に聞き耳を立てていると、どうやら「キムタクさん」は「キムラタクミさん」らしい。
名前を略すとそうなるのだからしかたないとは言え、30代中盤の自分たちの世代なら「キムタク」なんてあだ名はそう簡単にはつけられない。
流石にそんなあだ名をつけられたら荷が重いし、きっといじられているだけだと思うから。
SMAP解散してしばらく経つけど、いまどきの大学生にとってのSMAP・木村拓哉は30代が持つイメージとは違うんだろうなぁと感じるオジサンなのでした。